PCの性能を比較する際に「ベンチマーク」という用語を使う場合があります。でも、ベンチマークってもともと、測量で使う水準点のことなんですよね。
昔の水準点は、イギリス式に、漢字の「不」のような形をした几(き)号水準点でした。この水準点の横線部に小さなベンチの上板を当てて水平を出し、そこに標尺(ひょうしゃく)を立てて測量をしました。それなので、ベンチマーク。
「几」とは机を表します。「号」は、記号や符号の例のように、しるしを表します。つまり、几号とは、ベンチマークの和訳そのものですね。
几号水準点を発見!
今日は、中山道を歩くことにしました。
中山道は、日本橋から北方面に伸びています。日本橋を確実に渡るために、日本橋の南西に位置する東京駅から出発しました。
年末に甲州街道を歩いた際、一石橋迷子しらせ石標(いっこくばしまいごしらせせきひょう)を見忘れてしまったので、日本橋に行く前に寄ることにしました。
一石橋の名前の由来は、橋の北と南にそれぞれ後藤さんが住んでいたので、名前をもじり、五斗と五斗を合わせて一石だそうです。洒落ていますね。
こちらが迷子しらせ石標です。東京都の指定有形文化財になっています。携帯電話のような連絡手段が無い時代、迷子になることはどれほど不安だったことでしょうか。
左に「満与ひ子能志るへ(まよいごのしるべ)」右に「志らす類方(しらするかた)」と書かれています。
この「満与ひ子能志るへ」の下に、「不」のように刻まれている几号水準点を発見!
几号水準点は、恒久的に残るであろうものに刻まれたとのことです。文化財に刻むときに後ろめたい気持ちがしなかったのかぁと思いながら写真を撮りました。
日本橋
日本橋には何度か来ていますので、日本国道路元標(げんぴょう)だけ写して先に進みます。
北に700mほど行くと、今川橋跡があります。
江戸の街には運河が縦横に張り巡らされていたんですね。看板に「東海道以外の街道を江戸より旅する時は日本橋を発ち初めて渡るのが今川橋であった」とあります。じゃ、甲州街道は何なのだ?甲州道中が正式名称だから街道ではないんですか?
神田川を昌平橋で渡り、湯島坂にかかるあたりでボルダリングジムを発見。やってみたい気持ちはあるけど、先ずは体重を減らさないといけないな。
本郷通りと春日通りの交差点にかねやすがあります。昔は乳香散という歯磨粉を売っていたお店で、今は雑貨屋さんです。享保15(1730)年の大火の後、大岡越前が、かねやす以南は瓦葺きを許し、以北は茅葺のままだったことから、「本郷もかねやすまでは江戸の内」と言われたとのことです。
- Red Gate of the University of Tokyo
- Main Gate of the University of Tokyo
- Yayoi Gate of the University of Tokyo
東京大学の赤門、正門、弥生門です。東京大学は加賀前田家の上屋敷が置かれていたところです。ここは、かねやすより北にあるので、前田家は江戸に住んでいなかったことになるのでしょうか?だから、その地に出来た大学も、江戸大学でなく、東京大学と呼ばれるようになったのかな?
巣鴨まで来ました。
巣鴨駅前商店街のアーケードには、ソーラパネルが設置されていて、発電しているという話を聞いていました。実際のソーラーパネルは、北東の方角に向かっているので、発電効率的に少し不利なように思えます。最大出力は28.4kW。家一軒でも使いきれてしまう程度の電力ですが、地球の環境保全には有効です。このような取り組みが、是非とも全国的に広がってほしいと思います。
散歩データ
コース:JR東海道線 東京駅 → 日本橋 → JR山手線 巣鴨駅
距離:8.3km
時間:1h55m
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