最近話題になっているチバニアン。東京近郊の散歩スポットして、行かなければならない場所の一つだと思っていました。チバニアンだけで1日費やすのはもったいないので、近くにある(?)市原ぞうの国にも足を延ばすことにしました。
小湊鉄道線
五井で小湊鉄道に乗り換えます。チバニアンに行くには、電車だけで約一時間かかります。
養老渓谷の紅葉がシーズンなのか、びっくりするほど乗客がいました。早く車内に入らないと席が埋まってしまいそうなので、これより引いて撮った写真が欲しかったんですが、我慢我慢。
切符は大人1,800円、子供900円の1日フリー乗車券がオススメです。
里見駅で里山トロッコ92号とすれ違いました。
展望車は、窓ガラスが無く、今の季節では、ちょっと寒そうでした。
機関車が連結されていますが、煙は出ていません。クリーンディーゼルエンジンを搭載しているそうです。
また、里見駅では「車内で食べられますよ~」との売り口上を唱えながら、列車の中まで焼き芋を売りに来ていました。1本200円と良心的な値段です。
月崎駅では「チバニアン下車駅です」とのアナウンスがありました。下車した人は7、8名でしょうか。Google先生によれば、月崎駅からチバニアンまで2.3kmです。
僕は、市原ぞうの国に行く際に、同じ道を戻りたくなかったので、一つ先の上総大久保まで行くことにしました。
上総大久保駅はトタンで屋根と壁を作った味のある駅でした。
上総大久保駅では、チバニアンに関するアナウンスはありませんでした。Google先生によれば、上総大久保駅からチバニアンまで2.6kmです。
やはり7、8名下車しましたが、僕の他はチバニアン方面には行かず、養老渓谷駅方面に歩いて行ったようです。
チバニアン
駅を出て清澄養老ラインを北に向かうと、すぐ養老川を渡ります。チバニアンはこの養老川の下流にあります。ただし、この写真は上流側の養老渓谷方面を写しています。養老渓谷は本当に紅葉の時期なんでしょうか?
チバニアンへは、このような道が続きます。交通量は比較的多くて、少し危険です。写真にも写っているように、バスも結構来ます。
路線バスの転回場と思われる場所にチバニアンの文字を発見!方角は合っているようです。一本道だから間違いようがないんですけど。
ここで、バス停『チバニアン』を発見!今は一日6便ですが、正式承認された暁には、小湊鉄道バスにとってドル箱路線となることでしょう。多分。
田淵で清澄養老ラインから左折すると、「チバニアンの里」の旗が翻っていました。なんだか、チバニアンがゆるキャラの名前みたいに思えてきます。チーバくんの親戚かな。
ちょっとした分岐点。どちらからでも行け(ると思い)ますが、歩行者はU字溝を跨いで左側の道を進みましょう。
そうすれば、ここで、地層解説資料がいただけます。
置かれていた資料は「養老川流域田淵の地磁気逆転地層」と「田淵地磁気逆転地層周辺GUIDE MAP」の2種類でした。
急に下り坂になります。
先方の人が手を前に伸ばして写真を撮っている先が、チバニアンのある、地磁気逆転地層の露頭です。
前の日に雨が降ったりすると川が増水し、川沿いの道が水没してしまいます。
今日、チバニアン行きを決めたのは、ここ数日間、雨が降っていなかったためでした。
これが、地磁気逆転地層の露頭です。
比較的低い位置にサンプル採取のための穴が沢山あいていたので、ここが重要なのかと思っていました。
でも、実は、左手の階段を登った先にある、この色付けされた杭が沢山あるところがいわゆるチバニアンの心臓部らしいです。
消えかかっているByk-Eというプレートが百尾(びゃくび)火山灰層という、77万年前に噴火した御嶽山の火山灰による層を示しています。Byk-Eの下側は、現在の磁気と逆方向の逆磁極帯です。Byk-Eの上あたりから徐々に磁極が遷移し、現在の磁気と同方向の正磁極帯に移行するんだそうです。
ちなみに、地磁気の逆転と御嶽山の噴火は、同年代に生じたというだけであって、何の関係もありません。ただし、視認しやすいというメリットはあります。
方位磁針を逆磁極帯に当てて、逆転してないよという人もいましたが、そんな簡単な測定方法でも分かるくらいの磁力があるんですかね?
そういえば、ゼロ磁場で有名な長野県伊那市の分杭峠は、磁極遷移帯の上に位置しているのかな?あそこを丹念に調べていたら、今頃、イナニアンという名前が人口に膾炙していたかもしれません。
一番最近の地磁気の逆転が、この77万年前であることと、この地層の堆積速度がきわめて速く、細かい分析ができることが、学術的に高い評価を得ている理由です。
ここで、ちょっと疑問。この付近の川は南北に流れていて、サンプルの穴は東西方向に掘られています。サンプルが回転すると、南北が入れ替わってしまいませんか?川は曲がりくねっているのだから、東西方向に流れているところでサンプルを南北方向に採るようにすれば、例え転がってしまっても、手前と奥で、磁極の方向は変わらずに安定した測定できると思うのですが。。。これって、単純に素人の考えなのかなぁ。
里見駅
チバニアンの観察を終え、ぞうの国に向かいます。月崎駅からチバニアンに来る道はこんな感じ。上総大久保駅からの道より、歩道が整備されている割合がこちらの道の方が多いような気がします。
またまた養老川を渡ります。
Wikipediaによれば、養老川の名前の由来は、膝の裏を表す古語「膕(よほろ)」と言われていて、屈曲が多い様子を表しているとのことです。確かにくねくね曲がっていて、今日は4、5回渡ることになります。
膝の裏のことを「ひかがみ」と言うことは知っていましたが、「よほろ」とも呼ばれているとは知らなかったなぁ。
歩いていて目立った花は、この皇帝ダリア。あちらこちらの庭先に植えてありました。
なんか、人が沢山いる場所に出たなぁと思ったら、里見駅でした。
先ほど、列車内に売りに来た焼き芋を売っています。丁度、昼食時だったので、1本購入。
僕の好きな栗のような味のするホクホク系のお芋でした。皮があまり焦げていないのに、火は十分に通っていて、丁寧な仕事です。これは買いでしょう。
- 里山トロッコ弁当の外見
- 里山トロッコ弁当
里山トロッコ弁当も購入。値段は、600円、、、だったかな(忘れてしまいました)。こちらも美味しかったです。
食べていたらお茶を入れて運んで来て下さいました。優しい方々ばかりです。
市原ぞうの国
里見駅の一角に、レンタサイクルを発見!
管理人はいません。レンタサイクルの管理に協力するということで、鳥の巣箱のような協力金箱に200円を入れて利用することになっています。
面白そうなので、左の黒い自転車を借りました。自転車にカギは付いていません。
こぎ始めてすぐに「ペダルがちょっと重いかな」と思いましたが、次第に平地でもこぐのが辛くなってきました。
ギアが付いていて、変えるとギア比は変わったような気がしますが、ペダルの重さは同じです。それならば、一回で進む距離が長い方がいいので、高いギア比の状態でこぐことにしました。
ここは高滝湖。見えている橋は、湖を横断する境橋で、それを通ります。
境橋の近くは、島状になっていて、重機が整地していました。
市原ぞうの国には、当初、徒歩で行く予定でした。Googleマップで徒歩での検索をすると、長泉寺というお寺の東側を回るルートが示されます。その長泉寺あたりまでしか行きませんでしたが、そのまま進んでもたどり着けないような雰囲気が漂っていました。
引き返す途中で、地元の人に道を伺うと、Sayuri World付近まで戻る道を教わりましたので、やはりそのルートには行かない方が賢明です。
車でのルートを検索すれば、地元の人に教えてもらった道が示されますので、例え徒歩で行かれる場合でも、ぞうの国の付近においては、車モードで検索なさってください。
いよいよ市原ぞうの国に来ました。道に迷いましたが、里見駅から約50分かかります。歩くよりは早いかな。ペダル重かったけど。
自転車置き場には、既にレンタサイクルが2台置かれていました。
ぞうの国に入る直前はねこの国でした。
入園口と書いてあるところのアーチは、団体様専用の入口でしょうか。
入園料は大人1,800円、小学生900円、3歳以上500円です。大食漢のゾウの餌代を考えれば、良心的な値段だと思います。
中は動物園です。カピバラもいます。毛は剛毛です。前足の指の数は4本、後足の指の数は3本です。偶蹄目でも奇蹄目でもありません。ネズミ目です。
14:30からぞうさんショーが始まります。タイ人の象使いの方が象に乗って山から降りてきます。時期柄、サンタ帽をかぶっていました。
ぞうさんショーは、ぞうの鼻にぶら下がったり、帽子をかぶせてもらったり、お客さんが一緒に楽しめるショーでした。ただ、15:45の列車に乗りたかったので、15分くらい楽しんだところで、ぞうの国を後にしました。
再び里見駅
小湊鉄道のホームページの時刻表に書いてある15:45の電車は里山トロッコ号ですが、今日は臨時列車に変更とのこと。ちょっと残念なような、寒くなくてほっとしたような複雑な気分です。
里見駅と上総牛久の間は、票券閉塞式なんですね。
ホームでタブレットケースを受け渡ししているところを見て、懐かしさでびっくり。急いで写真に収めようとしたんですが、間に人が入ってしまい、決定的瞬間を写しそびれてしまいましたとさ。
散歩データ
コース:小湊鉄道線 上総大久保駅 → チバニアン → 市原ぞうの国 → 小湊鉄道線 里見駅
距離:21.0km(うち自転車12.3km)
時間:5h2m