街道歩きの宿泊はどうするの?

宿泊場所の確保は街道歩きの心配事の一つ

街道は、都市間をほぼ直線でつないでいるので、2、3日歩けば、自宅から数十キロ離れた場所まで行ってしまいます。そうなると、いちいち自宅に戻るより、その場に泊まった方が時間の節約になります。

また、距離が遠くなると往復の交通費が宿泊費を上回ってきますので、費用面でも有利になってきます。

さらに、文明の利器の力を借りずに、長い距離を自分の足だけで歩き切ったという充実感も得られます。

つまり、宿泊しながら街道を歩くことは、時間、費用、精神の面でメリットがあり、一石三鳥の効果があります。

しかし、宿って簡単に見つかるものでしょうか?土地勘のないところで、野宿はしたくありませんよね?
宿泊場所の確保は、街道歩きをする上で、心配事の一つです。

ただ、東海道に限って言えば、ほとんど問題なく宿を確保することができました。

宿泊場所の検討

あなたが計画を立てることが得意で、泊まりたい宿があるのでしたらあらかじめ押さえておく方がいいことは言うまでもありません。

僕は東海道赤坂宿の大橋屋さんに泊まりたかったのですが、当日の朝、予約の電話を掛けたら既に満員で、断られてしまいました。(大橋屋さんは、2015年3月に廃業してしまったので、もう永遠に泊まることができなくなってしまいました。とても残念です)

ただ、街道歩きの場合は、体調によって、一日に歩ける距離が変わってきます。そのため、何日も先の予定を立てることは、僕にはできませんでした。

歩き始めて、2、3キロくらい行くと、その日の体調や足の痛さを大体把握することができます。40キロくらい歩けそうだと思ったら、そのくらいの距離のところを宿泊場所として予定する訳です。

普段歩いていない普通の人が、一日に40キロ歩くことはかなり大変なことだと思います。歩き始めの1kmと、10kmを過ぎてからの1kmは、別物です。箱根のような山道の場合は猶更大変になります。歩ける距離の予測は、安全サイドに考えることが大切です。

距離が決まったら、地図を広げ、その距離付近にある鉄道の駅を探します。
鉄道駅の近くには、大抵、宿があります。
また、万一、宿が無い場合であっても、電車を使えば、宿がある都市まで移動することができます。

宿泊プラン

あなたは、宿泊プランをどうしますか?

江戸時代のように、歩いて街道を歩くのですから、時間のやりくりは、当時のやり方に倣うのが良いと思います。すなわち、明るいうちにチェックインし、夜明けとともにチェックアウトするのが良いと思います。

そうなると、木賃というプランが無いので、素泊まりが基本になります。

最近のホテルでは、朝食のサービスが付くことが普通になってきました。ただ、僕は一回も食べませんでした。その代わり、前日にパンかおにぎりを準備し、暗いうちにそれを食べて、明るくなったら出発していました。

こうすると、決められた朝食の時間を待っているより、少しでも先に進むことができます。より長い距離を歩けるので、宿泊数が減り、その分だけ高い宿に泊まったり、朝食のおにぎりを買ってもトータル金額は一緒になると思っていました。

次に、ホテルと旅館という選択ができる場合について考えてみます。僕なら、特に汚く無い限り、風呂があって布団で眠ることができればどちらでも構いません。判断基準は宿泊代です。

そもそも、長距離を歩く日が続くと、疲れがたまって、宿ではほとんど何もやる気が起きません。友人と会う都合で、スパ施設があるような高級ホテルに泊まったこともありますが、結局、疲れ過ぎていて、部屋風呂ですませてしまいました。

とにかく、街道歩きの宿泊では、食事や豪勢な施設が無くていいので、少しでも安い宿に泊まりたいです。

ただし、コインランドリーがあると、洗濯ができて助かるので、考慮に入れる場合があります。

どのようにして予約をとるか

では、肝心の予約は、いつ、どのように取ったら良いのでしょう?
電話で予約するのか。ネットで予約するのか、それとも他の方法か?

僕は、駅の宿泊案内所を使うことを第1に考えていました。

考え方の元になっているのは、学生時代の旅行です。僕は学生時代に、計画を立てることなく北海道を旅行したことがありました。夕方になってから駅の宿泊案内所に相談すれば、夏休みであっても、何の問題も無く宿を取ることができました。

東海道を歩くと、東海道本線の比較的大きな駅付近で宿泊する場合がたびたびあります。到着時刻が16:00ころまでであれば、僕は基本的に予約をしませんでした。着いてから、駅にある宿泊案内所に行けば、手ごろな宿を教えてもらえるからです。
江尻(清水駅)や藤枝では、そうやって宿を教えてもらいました。

宿泊案内所が無い場合や行くのが面倒な場合もあります。そんなときには、昔の旅人の気分を味わいながら、ホテルのフロントで直談判です。吉原、袋井、新居、岡崎、水口ではこのパターンでした。夏休みやゴールデンウィークでなければ、1室や2室は空いているものです。

宿泊場所が駅から離れている場合は、前日又は当日の朝に予約しました。特に、桑名と庄野では、街道からそれぞれ1.3kmと2.5kmも離れているところの宿となってしまい、万一満員だった場合に、精神的に辛いので、予約しました。

予約する場合は空室状況や金額があらかじめ分かるので、インターネットを使用することが多かったです。

津波への警戒

東海道は海沿いを通っています。街道や宿場町は、津波を避けて作られているというような記事をあちらこちらで見かけます。でも実際に津波が来たら怖いですよね。
土地勘のない場所で、夜中に津波が来たらパニックになります。

宿から海が近い場合には、チェックインするときに、津波の場合の避難経路を聞いておくと安心できるのでおすすめです。

まとめ

東海道の宿泊については、案ずるより産むが易しだと思います。

甲州街道は、都内、大月、甲府あたりは上述の方法で問題ないと思います。でも、その他の場所では、行き当たりばったりだと難しいかもしれません。

その他の街道については、無責任なことが言えないので、分かりません。

タイトルとURLをコピーしました