東京には暗渠化されている川が沢山あります。渋谷川(古川)に合流する川の中にも暗渠で流れてきた川が何本かあります。本日の散歩では、そのうち2本を見つけることができました。
渋谷川は、天現寺橋より下流は古川という名前になります。前の記事では、渋谷川に統一して書きました。
でも、地元の看板とかを見ると、古川という名前の方がよく使われているみたいです。そこで、この記事では、郷に従って、古川の部分は古川と書きます。
一之橋から五之橋
今回は麻布十番駅から散歩を始めます。駅付近には、一之橋という橋があります。

一之橋
この一之橋の下には、暗渠化された吉野川が流れ込んで古川と合流しています。吉野川は六本木の方から流れて来る川です。写真では、向こう岸の壁に丸く開いた穴が吉野川の河口です。

古川と吉野川の合流地点
約300m南に進むと二之橋が現れました。普通は、上流から下流へ番号をつけそうなものです。でも、交通機関が船だった時代、海側から数える方が理にかなっていたんでしょう。

二之橋
続いて三之橋。番号は連番でも、意匠はだいぶ違いますね。

三之橋
三之橋と四之橋の間には古川橋と新古川橋があります。
その古川橋から下流方向を眺めたときの写真です。
砂が結構堆積していました。現代でも、東京のどこかが削られているようです。砂の中に餌があるのか、鴨が5羽、何かを食べていました。

古川橋から下流方向の眺め
四之橋です。親柱が立派です。

四之橋
白金公園親水テラスを見つけました。親水といっても、川まではおりられないみたいです。

白金公園親水テラス
そういえば、このあたりの古川の水も透明度が高いです。看板によれば、落合水再生センターの再生水を利用しているそうです。でも、先日、神田川の透明度の高さも目の当たりにしているので、東京の川は全て濁って汚いという先入観を捨てなければならないと思いました。

五之橋です。
穴の開いた模様が周期的に上下しています。僕がデザインするんだったら、橋の名にちなんで5つ周期にするけどな。

五之橋
渋谷川
天現寺橋です。ここで川の名前が渋谷川から古川に変わります。

天現寺橋
そして、ここで、渋谷川と笄川(こうがいがわ)が合流する地点を発見しました!

亀がいる渋谷川と笄川の合流地点
写真の手前が渋谷川、奥の左から笄川、それらが合流して右の古川になります。
笄川に沿った壁には亀がへばりついていますね。亀は、垂直に近いようなコンクリートの壁を登れるんですね。びっくりです。
ところで、笄とは、頭を掻く道具のようです。代表的な形はカヌーのパドルのように、両端が太くなっているようです。笄川は青山あたりからほぼ外苑西通りに沿って流れています。言われてみれば、外苑西通りがそんな形状に見えないこともないかな。
恵比寿橋付近で、道が谷状にくぼんでいるところを発見。これはきっと川の跡で、下には暗渠があると思いました。でも、帰宅後に調べても、ここには暗渠はありませんでした。残念。

暗渠がありそうでなかった恵比寿橋付近の道路のくぼみ
さて、渋谷川をずっとのぼっていって、渋谷にほど近い、はちまんばし(漢字不明)の上から渋谷川を見てみました。

両側をブロックで固められた渋谷川
両側をコンクリートにがっちりと固められた渋谷川がありました。
これでは、渋谷をもっと深く削ることは難しいかな。川の断面を矩形にしないのは、水量が少ない通常時に、ある程度の水深を確保するためでしょう。
一つ向こうの橋にはトラックがあり、工事していそうな雰囲気です。
そのトラックが止まっていた橋の上で、手を伸ばして撮影しました。渋谷川はここから上流が暗渠になっています。

暗渠から出てきた渋谷川
渋谷駅に繋がる歩道橋の上から稲荷橋が見えました。稲荷橋の上では目隠しがされていて、残念ながら渋谷川は見えなさそうです。

渋谷の歩道橋から見えた稲荷橋
余談ですが、帰宅後、テレビを見ていたら、麻布十番のパン屋さんが映されていました。一日前に見ていたら、寄り道して一個買ってくるところだったのに、残念です。
散歩データ
コース:東京メトロ南北線 麻布十番駅 → 古川/渋谷川 → JR山手線 渋谷駅
距離:6.4km
時間:1h11m
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