甲州街道を歩く | 八ツ沢発電所施設の水路橋を発見! | 上鳥沢~大月

歩いていて、珍しいモノがあったら撮影しておくと、後で掘り出し物になるかもしれません。珍しい水路をたまたま撮影しておいたら、重要文化財である八ツ沢発電所施設の水路橋でした。

上鳥沢宿

鳥沢駅

鳥沢駅

鳥沢駅を出発。100mも歩かないうちに甲州街道に出ます。

八ツ沢発電所施設第3号水路橋

八ツ沢発電所施設第3号水路橋

2km程歩いたところで、水路を発見!結構、水が勢いよく流れています。珍しいのでとりあえず写真に撮りました。

歩いていたときは知りませんでしたが、これは、八ツ沢発電所施設の第3号水路橋とのこと。もっと西の方にある駒橋発電所の排水が約14km!も引き回されて、116.29mの有効落差を得て、八ツ沢発電所の発電用水として使われています。

水路全体の工事に着手したのが明治43年(1910年)、完成したのが大正3年(1914年)です。2005年には水路を含めた発電所施設一式が重要文化財になっています。

これらのことから、いろいろなことが分かります。

第1に、水の落差が貴重だということ。そうでなくては、たった4年間で、14kmもの工事をしません。

第2に、桂川が急流であること。標高が1kmで約10m変わるということです。

第3に、日本の土木技術が優れていること。水路は水平に近いほど有効落差を稼げます。でも、水平だと水が流れませんので、ある程度の傾斜をつけています。しかも、ほとんどの部分は暗渠です。

水路は100年経っても現役ですし、デザイン的にも優れています。先人の技術と努力は本当にスゴイです。

ウルトラマンの家族

ウルトラマンの家族

そこから4分後にウルトラマンの家族を発見!3.8等身です。短かっ。もう少し格好良いプロポーションで作ってあげればよかったのに。

猿橋宿

猿橋

猿橋

猿橋にやってきました。

猿橋は、東海道中膝栗毛に出てくるのをご存知ですか?

弥次さんと喜多さんが馬入川(ばにゅうがわ=相模川)を渡る際、「此川は、甲斐の猿はしより流れおつるよし(この川は甲斐の猿橋から流れ落ちるとのこと)※」と書いてあります。江戸時代の人も地理をよく知っていたんですね。

馬入川の源

馬入川の源

その馬入川の源はこちら。

八ツ沢発電所施設第1号水路橋

八ツ沢発電所施設第1号水路橋

猿橋のすぐ下流に八ツ沢水力発電所施設の第1号水路橋を発見!こちらも、その場では珍しい橋くらいにしか思っていませんでした。

ちなみに、甲斐の猿橋は日本3奇矯の一つとされています。あとの2つは、岩国の錦帯橋と祖谷(いや)のかずら橋です。かずら橋については、異論もあるようです。でも、僕はかずら橋だと思います。だって、そうすれば、この猿橋で3つの橋を制覇したことになるという個人的な理由です。

証拠写真が見つかったので掲載しちゃいます。

錦帯橋

錦帯橋

錦帯橋はこちらになります。20年以上前にハーフのコンパクトカメラで写したフィルムをスキャナで読み取った写真のためか、レトロです。

錦川は綺麗な川なんですね。人が泳いでいます。そんなこと、この写真を探し出すまでは全然覚えていませんでした。

かずら橋

かずら橋

次にかずら橋です。やはり、20年以上前に写したフィルムをスキャナで読み取った写真です。一眼レフで撮っていたためか、現像が良かったのか、今の写真とあまり遜色ありません。

かずら橋を渡っているところ

かずら橋を渡っているところ

遠目には蔓で吊ってあるだけの橋に見えましたが、渡ってみると揺れるし、足を踏み外しそうで怖かったです。周りに誰もいない山の奥地だったので、かなり注意して渡りました。

渡る前の猿橋

渡る前の猿橋

閑話休題。猿橋に戻ります。渡る前の猿橋はこんな感じ。安心して簡単に渡れます。これはコンパクトデジカメの画像です。

キリン付き看板

キリン付き看板

突如、キリンが出現!

宮田動物病院さんの看板です。良くできています。キリンは鯨偶蹄目だから、上顎の前歯がないところまで再現しているのかなぁ。

ここに来て、鯨にも上顎の前歯がないか気になったので、ググってみました。

シャチの骨格標本の写真を見ると、確かに上顎の前歯はありませんでした。下顎の前歯も無いようだけど。

駒橋宿

いよいよ駒橋に来ました。先ほどの14kmの水路の出発地点付近です。

東京送電水力発祥之地

東京送電水力発祥之地

「東京送電水力発祥之地」の石碑です。突っ込みどころ満載の語順ですが、言いたいことは解ります。「水力」から得た「電力」を「東京」まで「初めて」「送電」したことを最小限の文字数で表そうとしたんですね。

鹿留発電所で使われていたフランシス水車

鹿留発電所で使われていたフランシス水車

駒橋発電所の門の中には古い水車が展示されています。

これは、鹿留発電所という都留市の発電所で使われていたフランシス水車であることを帰宅後に知りました。確かにガイドベーンが見えます。

駒橋発電所の水圧管

駒橋発電所の水圧管

上を見上げると太い水圧管がずっと下りてきています。これ、不思議なんですよ。なんで上から下まで同じ太さなの?

水道から少し水を出すと、蛇口のところに比べて、下に行くほど細くなりませんか?だって、下に行くほど水の速度が早くなりますもんね。じゃぁ、水圧管も下にいくほど細くすべきなんじゃない?え?水圧管の中に水が全部詰まっていて、上から下まで同じ速度で流れるから太さは一定でいいの?じゃぁ、力学的エネルギの法則に反するじゃん。え?ベルヌーイの定理で圧力になって保存されている?じゃぁ、水圧管の上のあたりは圧力が小さくなってキャビテーション起こしてんじゃね?腐食してすぐにボロボロにならないの?てなことを考えると本当に分からないです。まぁ、それでも水車は回っている。

発電所に向かう水圧管

発電所に向かう水圧管

ちなみに、発電所に入っていく方の水圧管はこんな感じです。

変圧器

変圧器

並んでいるのは多分、変圧器です。

送受電端

送受電端

送受電端です。明治40年(1907年)の送電電圧は55,000Vであり、現在は66,000Vだそうです。左上に見えるのは中央自動車道です。

第5甲州街道踏切

第5甲州街道踏切

第5甲州街道踏切です。第1から第4も存在するのでしょうか。

大月宿

大月駅

大月駅

大月駅に着きました。

何か工事をしています。そうなると、この写真が工事中を写した貴重な写真になるかもしれませんね。

散歩データ

コース:JR中央線 鳥沢駅 → 上鳥沢宿 → 猿橋宿 → 駒橋宿 → 大月宿 → JR中央線 大月駅
距離:8km
時間:2h19m

参考文献

※)十返舎一九:東海道中膝栗毛、岩波文庫、黄227-1、岩波書店、p.96、1973、ISBN4-00-302271-8

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